建物の構造級別を確認する
火災保険の保険料は、建物が立っている場所や建物の構造できまります。
特に構造が保険料を左右する割合が大きくなります。
燃えにくい構造の建物は、火災に強いため保険料は低く抑えられますが、木造などの燃えやすい構造の建物は、火災に弱いため保険料は高くなります。
2010年1月にこの保険料を決める「構造級別」の規定が大きく変更されました。
以前は柱、はり、床、外壁の材質や仕様により、建物の構造区分が決められていましたが、複雑でわかりにくく間違って設定しているケースも多かったため、柱だけで判定できるように簡素化されました。
住宅物件については、現在3種類(M構造・T構造・H構造)の構造級別になっています。
専用住宅(住宅物件) | 店舗など(一般物件) | 住宅物件の場合 | |
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保険料低い | M構造(マンション構造) | ー | コンクリート造の共同住宅 |
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T構造 |
1級 | コンクリート造の戸建て住宅(耐火建築物)など |
2級 | 鉄骨造の戸建て住宅(準耐火建築物)、省令準耐火建物に該当するツーバイフォー住宅など | ||
保険料高い | H構造(非耐火構造) | 3級 | 木造の共同住宅、戸建住宅など |
注意点
*木造建物であっても、建築基準法に定める耐火建築物。準耐火建築物、または省令準耐火建築物に該当するものはT構造となります。
*同じ主要構造部に鉄骨の柱や木骨の柱が使用されるなど複数の建築材料が使用されている倍は、建物全体に木骨の柱が使用されているものとして構造級別を判定するのが一般的です。
*改定が行われる以前に外壁がコンクリート造の木骨建物で、耐火建築物・準耐火建築物、省令準耐火建築物に該当しないものは新しい区分でH構造となる場合があります。
2×4住宅(ツーバイフォー住宅)
2×4住宅とは、厚さ2インチ(約5㎝)、幅4インチ(10㎝)の木材を主に使う工法で建てられた木造住宅のことをいい、枠組み工法ともいいますが、耐火性を高めるために、石膏ボードを取り付けることが規格で定められており、通常の木造住宅よりも耐火性が高いとされています。